遊びの中で、身体と感覚を育む「カエルスイング」
青い座面と、バネのついた吊り下げ部分が特徴のスイング。前後の揺れに加え、バネによる弾むような動きも楽しめます。
その動きの中には、身体の使い方や、さまざまな感覚を経験する機会が詰まっています。
バネの動きと「固有覚」
「固有覚」とは、筋肉や関節などから、自分の身体の位置や動き、力の入り具合を感じ取る感覚です。目で確かめなくても手足の位置が分かったり、物を持つときに力加減を調整できたりすることに関わっています。
カエルスイングでは、バネの伸び縮みに合わせて身体を支えたり、ロープを握ったりすることで、筋肉や関節を通して自分の身体を感じる経験ができます。
揺れの中で姿勢を保とうとする動きも、身体を支える力を使う機会になります。
揺れや回転を、その子に合わせて
揺れや回転に関わるのが「前庭覚」です。頭の動きや傾きを感じ取り、バランスや姿勢の調整に関わる感覚です。
まなびのハコでは、ローテーターという回転用の部品を取り付け、目的に合わせて動きに変化をつけることもあります。
揺れが好きな子もいれば、足が床から離れるだけで不安になる子もいます。表情や身体のこわばり、姿勢の変化を見ながら、揺れの方向や速さ、大きさを調整します。
安心して楽しめる動きを探すことも、私たちが大切にしている関わりの一つです。
さまざまな課題と組み合わせる楽しさ
カエルスイングは、見る・手を伸ばす・狙うといった課題と組み合わせることもできます。
例えば、揺れながら目の前の目印を見る、指定された色に手を伸ばす、的を狙ってボールを投げるなど。その子の目標に合わせて、遊びを展開していきます。
こうした活動では、目で対象を捉えながら身体を動かす、タイミングを合わせる、姿勢を保ちながら手を使うといった経験を重ねられます。
視覚だけ、身体だけを別々に使うのではなく、見た情報と身体の感覚をつなぎ、動きにつなげることを意識しています。
「楽しい」の中に、専門職の視点を
同じスイングでも、乗り方や課題、スタッフの関わり方によって、経験できることは変わります。
まなびのハコでは、子どもたちが楽しむ姿の中から、身体の支え方、力の入り方、視線の動き、揺れへの反応を見ています。
感覚の受け止め方は一人ひとり違うため、その子に合った経験を通して、身体の使いやすさや、活動に取り組みやすい状態につながるよう支援していきます。
「もう一回!」
「自分でできた!」
そんな気持ちを大切にしながら、遊びの中で身体と感覚を育む時間をつくっています。
2026年10月07日 11:44
